2022.02.03 フィリピン人採用外国人採用ノウハウ特定技能
外国人留学生の日本での就職状況と就職活動で成功するためのポイント
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留学生は大学や専門学校の卒業後、多くの場合、日本国内での就職を目指します。
日本の学生と同じように就職活動を行い、採用してくれる企業を探すことになるのです。
そこでこの記事では、留学生の日本での就職状況と、就職活動で成功するためのポイントを解説します。
留学生の採用をご検討されている採用担当者の方も是非参考にしてみて下さい。
留学生の日本での就職状況は?
就職目的で「在留資格変更許可申請」を行う外国人留学生も多く、許可した数は平成22年以降年々増加しているのが現状です。
一方で、就職を目指す留学生全員が、その願いを叶えられているわけではありません。
令和元年度に大学(学部・院)を卒業・修了した外国人留学生は28,512人いますが、そのうち国内企業への就職を成功させた人は10,490人だけという結果になっています。
卒業後に日本で就職できている留学生の数は、約37%にしか満たない状態なのです。
大学などの学習機関を卒業後、日本での就職を希望する留学生は全体の約65%を占めるとされています。
そのため現状の4割に満たない就職率は、外国人留学生の希望を実現できていないと捉えられます。
日本では平成28年6月に「日本再興戦略改訂2016」を制定し、外国人留学生の就職率を3割代から5割へ向上させることを目標に掲げています。
今後も引き続き、日本式の就職方法を指導する機会の増加、留学生採用枠の拡大、留学生に向けた就職情報の発信方法や内容の充実など、外国人留学生が困りがちなポイントをカバーする形で支援が実施されていくでしょう。
留学生の基本的な就職活動の流れ
それぞれのタイミングで必要な準備を進めることが、日本での就職を叶える大切なポイントになります。
<①卒業の前々年6月から前年の2月頃まで>
日本では卒業の前々年の6月頃から、就職活動の準備はスタートします。
まずは留学生が興味のある業界の研究や企業の情報収集などを行い、具体的な就職先をイメージします。
興味のある企業と自分の能力がマッチしているか、留学生の採用枠を設けているかなどを確認し、就職先候補を絞り込みます。
この時期は、就職を希望する日本企業の雰囲気を実際に確認するために、インターンシップに参加することも考えられます。
インターンシップは自分の能力確認のほか、就職活動における実績のひとつになるので、積極的な参加が推奨されています。
自己分析と企業研究を進めたら、続いて自己PRの方法と志望動機の作成に移ります。
就職を希望する企業に対してアピールするポイントや志望動機を絞り込むことで、採用につながる可能性を高めることができます。
自己PRや志望動機は、学校の就職担当窓口や友人・先輩に確認してもらうことがおすすめです。
留学生は自分の特技や実績が企業へのアピール要素になると気付けないケースも多いので、周囲からのアドバイスが有益な情報に繋がることがあります。
<②卒業の前年3月から5月頃まで>
卒業の前年3月から5月頃までは、企業へのエントリーや面接・筆記試験など具体的な就職活動に移ります。
エントリーシートの作成など日本語が必要になる作業が増えるので、言葉に間違いがないか誰かに確認してもらうことがおすすめです。
留学生の就職活動は、なかなか周囲と打ち解けることができず、途中で孤立してしまうケースもあります。
孤立はモチベーションの低下にもつながるので、留学生同士が話し合うコミュニティやセミナーに参加して就職活動の体験情報を交換しあったり、SNSで同じ立場の人たちとつながって励ましあったりといったことも重要です。
<③卒業の前年6月から9月頃まで>
卒業前年の6月頃から、企業からの内々定や内定が出始めます。
早い企業は4月の春頃から内々定を出し始めるので、夏の段階には就職活動が終わっている学生も出てきます。
留学生の場合も、内々定と内定のタイミングは日本の学生と変わりません。
複数の企業から内々定・内定をもらった場合には、自分が望む就職先を比較して選ぶ準備も進めておきましょう。
内々定・内定がもらえない外国人留学生は、就職活動において何か根本的なミスをしている場合があります。
改めて就職活動の方法を見直し、正しいやり方に修正することも早めに検討しましょう。
外国人留学生が就職活動を成功させるポイント
以下を参考に、チェックすべきポイントを確認しておきましょう。
就職活動で使用される用語を理解する
日本の就職活動では、独特の用語が活用されます。
例えば、「トライアル雇用」「第二新卒」「社会保険」「クレド」「サービス残業」などが外国人留学生からすると少々意味が分かりづらい言葉として挙げられます。
普段使う機会が多い日本語だけではなく、就職活動や就職後に使われる用語を把握し理解を深めておくと、面接の時などに慌てずスムーズにコミュニケーションを取ることができます。
自分が就職を希望する業種についての用語を事前に調べ、面接に挑むことがポイントです。
外国人雇用サービスセンターを利用する
現在、日本にいる留学生を支援する「外国人雇用サービスセンター」の活用も、就職活動を成功させるポイントです。
外国人雇用サービスセンターでは、就職活動における悩みの相談や、セミナーの開催などを行っています。
東京、大阪、愛知、福岡にセンターが設置されており、情報収集の場として活用できるので、積極的に利用することがおすすめです。
就労ビザへの変更準備も進めておく
留学生は日本での就職が成功したときのことを考慮して、「就労ビザ」への変更準備を進めておくこともポイントです。
就職活動中は留学ビザによる滞在となりますが、実際に働くことになると就労ビザへの変更が必須となります。
就労ビザへの変更は、企業への内定が出て卒業の目処が立ってから行えるので、一般的には卒業前年の12月から可能です。
就労ビザがなければせっかく獲得した内定が無駄になってしまうので、留学生は内定が決まり次第、忘れずにビザの変更申請を行いましょう。
就労ビザへの変更に必要となる書類は以下の通りです。
・在留資格変更許可申請書
・顔写真(縦4センチ×横3センチ)
・日本での活動(学業)を証明できる書類
・在留カード、もしくは外国人登録証明書
・パスポート、もしくは在留資格証明書
・学校の卒業証明書(来春卒業予定の場合には「卒業見込み証明書」)
・内定を証明する企業からの書類
それぞれの書類を事前に準備して、スムーズに就労ビザの取得ができるようにしておきましょう。
まとめ
留学生の日本での就職は、希望者の半数も就職先が決まらないなど厳しい現状です。
それでも確かな準備と適切なスケジュールの調整を行うことで準備不足を防ぐことができ、就職の可能性を高めることができます。
日本での就職を検討している留学生は、この記事のポイントを参考に具体的な準備を進めてみてください。
留学生だけに限らず多くの外国人が努力を積み重ねて日本企業への就職を目指しています。
そのバイタリティや熱意をもった外国人の採用が企業へのメリットになるケースは多いでしょう。
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参考URL:
https://job.mynavi.jp/conts/2022/tok/global/schedule/
https://www.jasso.go.jp/gakusei/career/event/guidance/__icsFiles/afieldfile/2021/07/09/ryugakusei_monka_gakuryu.pdf
https://www.aichi-value.com/specialcontents02/employment/
https://www.f-ship.jp/column/employmentrateofforeignstudents
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-foreigner/home.html