2021.08.06 フィリピン人採用外国人採用ノウハウ特定技能
留学生から特定技能へビザを切り替える方法と注意点を解説!
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来日している留学生の中には、そのまま日本での就職を考えている人もいると思います。ただ、留学生ビザのままでは日本で就職して働くことはできません。そこでおすすめしたいのが「特定技能」ビザへの切り替えです。
本記事では、留学生から特定技能へビザを切り替える方法と注意点について、詳細を解説していきます。
留学生から特定技能へビザの切り替え方法
留学生から特定技能へ切り替える具体的な方法は下記の通りです。
- 技能試験・日本語試験に合格する
- 就職先を決める
- 特定技能雇用契約を結ぶ
- 健康診断を受診する
- 事前ガイダンスを受ける
- ビザ変更で必要な書類を集める
- 在留資格変更許可申請を行う
それぞれ詳細を確認していきましょう。
①技能試験・日本語試験に合格する
留学生から特定技能へビザを切り替えるためには、まずは「技能試験」と「日本語試験」に合格する必要があります。技能試験に関しては、自身が就職したい業種の技能試験に合格しなければなりません。たとえば、宿泊業で働きたい場合は「宿泊技能測定試験」を受験して合格する必要があります。
日本語試験に関しては、「日本語能力試験」もしくは「国際交流基金日本語基礎テスト」を受験します。日本語能力試験に関しては「N4以上」のレベルに合格しなければなりません。
技能試験・日本語試験に合格することが、特定技能ビザ取得の第一歩です。留学中に合格できるよう、準備を進めていきましょう。
②就職先を決める
技能試験・日本語試験に合格後、就職先の会社を決めていきます。合格した技能試験の業種に沿って、会社に応募していきましょう。
会社を選ぶ際は、外国人の採用実績があるか否か確認するようにしてください。過去に外国人を採用した会社であれば、外国人従業員が働きやすい環境が整っているケースが多いです。
③特定技能雇用契約を結ぶ
無事に採用が決まったら、次に会社と「特定技能雇用契約」を結びます。特定技能雇用契約では、専用の契約書式を利用します。
一般の雇用契約書は利用できないので注意してください。
④健康診断を受診する
契約締結後、特定技能のビザへの切り替えを行っていきますが、特定技能のビザへの切り替え前に健康診断を受けなければなりません。
健康診断書は、法務省が提供している「健康診断個人票」を使用します(法務省のホームページよりダウンロード可能です)。
健康診断個人票を医療機関に持参して、実際に健康診断を受けていきます。
⑤事前ガイダンスを受ける
外交人労働者の受け入れ機関は、外国人労働者に対して事前ガイダンスを実施しなければなりません。
事前ガイダンスでは、勤務時間や給料体系、休暇など雇用契約全般の内容、手続きの流れなどの説明が実施されます。
会社によっては、事前ガイダンスの実施を登録支援機関に委託しているケースもありますので、その際は登録支援機関から事前ガイダンスを受けることになります。
⑥ビザ変更で必要な書類を集める
特定技能のビザに変更する際、下記の種類が必要です。
<外国人本人が準備する書類>
- 写真(縦4cm×横3cm、3カ月以内に撮影したもの)
- パスポート、在留カードの原本持参
- 履歴書(専用書式)
- 技能試験、日本語試験の合格証写し
- 健康診断個人票(専用書式)
- 個人住民税の課税証明書、納税証明書(直近1年分)
- 国民健康保険被保険者証の写し
- 国民健康保険料の納付証明書
- 国民年金保険料領収書の写し(申請月の前々月までの24か月分)
<会社が準備する書類>
- 登記事項証明書
- 決算文書の写し(直近2年分)
- 法人税の確定申告書の写し(直近2年分)
- 住民票の写し(役員全員分、本籍の記載あり、マイナンバーの記載不要)
- 領収証書の写し(直近1年分)
- 労働保険料等納付証明書
- 労働保険概算・増加概算・確定保険料申告書(事業主控え)の写し
- 健康保険・厚生年金保険領収証書の写し(申請月の前々月までの24か月分)
- 税目を源泉所得税及び復興特別所得税、法人税、消費税および地方消費税とする納税証明書
- 税目を法人住民税とする納税証明書
- 特定技能所属機関概要書
- 在留資格変更許可申請書
- 事前ガイダンスの確認書
- 1号特定技能支援計画書
- 支払費用の同意書および費用明細書
- 報酬に関する説明書
- 特定技能雇用契約書の写し
- 雇用条件書の写し
- 徴収費用の説明書
- 支援責任者の誓約書
- 支援責任者の履歴書
- 支援担当者の誓約書
- 支援担当者の履歴書
- 分野別の必要書類(営業許可証の写し等)
会社が準備する書類は多岐に渡ります。事前に会社の担当者に相談して、期日に間に合うよう書類を準備してもらいましょう。
⑦在留資格変更許可申請を行う
書類の準備完了後、出入国在留管理局へ提出を行います。提出先の出入国在留管理局は最寄りの管理局で問題ありません。
書類提出から1ヵ月ほどで審査が完了します。
留学生から特定技能へビザを切り替える際の注意点
留学生から特定技能へ在留資格を切り替える際は、下記の点に注意してください。
- 特定技能資格取得の要件を満たしているか
- 就職先の会社が受け入れ要件を満たしているか
- 取得した特定技能資格と就職先の業務が合致しているか
特定技能資格取得の要件を満たしているか
まずは外国人の申請者本人が特定技能資格取得の要件を満たしているか確認しましょう。特定技能資格取得には、下記の要件を満たす必要があります。
- 年齢が18歳以上
- 健康状態が良好
- 有効なパスポートを所持している
- 保証金の徴収をされていない
- 技能資格試験・日本語試験に合格している
- 外国の期間に費用を支払っている場合、内容を十分に理解して合意している
- 素行不良でない
- 納税義務を履行している
- 届出義務を履行している
就職先の会社が受け入れ要件を満たしているか
就職先の会社は、下記の受け入れ要件を満たす必要があります。
- 労働、社会保険および租税に関する法令を遵守している
- 1年以内に特定技能外国人と同種の業務に従事する労働者を非自発的に離職させていない
- 1年以内に受入れ機関の責めに帰すべき事由により行方不明者を発生させていない
- 欠落自由に該当しない
- 特定技能外国人の活動内容に係る文書を作成し、雇用契約終了日から1年以上備えておくこと
- 外国人等が保証金の徴収等をされていることを受入れ機関が認識して雇用契約を締結していない
- 受入れ機関が違約金を定める契約等を締結していない
- 支援に要する費用を直接または間接に外国人に負担させない
- 労働者派遣の場合は、派遣元が当該分野に係る業務を行っている者などで、適当と認められる者であるほか、派遣先が1~4の基準に適合すること
- 労災保険関係の成立の届出等の措置を講じている
- 雇用契約を継続して履行する体制が適切に整備されている
- 報酬を預貯金口座への振り込み等により支払う
- 分野に特有の基準に適合する
留学生の方が上記の要件をすべて自力で確認するのは非常に難しいので、就職予定先の企業担当者に協力してもらい、基準のチェックを行ってもらいましょう。
取得した特定技能資格と就職先の業務が合致しているか
取得した特定技能資格と就職先の業務内容が合致しているか否かもチェックポイントです。
たとえば、「宿泊技能測定試験」に合格している人は、宿泊業関連の業務にしか従事できません。
宿泊業を営む企業であっても、営業や経理事務など特定技能とは関連の薄い業務に従事することはできないので注意してください。
留学から特定技能にビザを切り替えて、日本での就労を実現しよう!
所定の手続きを踏めば、留学から特定技能へビザを切り替えることが可能です。
まずは「特定技能試験」と「日本語試験」に合格することが、特定技能資格取得への第一ステップになります。
留学生の方で特定技能ビザへの切り替えを検討している人は、なるべく早めに試験対策を行っていきましょう。
所属している大学・専門学校の中には、特定技能ビザ取得の支援を行ってくれるところもありますので、教務課や就職課で相談してみてください。
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▼参考URL
http://www.moj.go.jp/isa/applications/procedures/nyuukokukanri07_00197.html
http://www.moj.go.jp/content/001315380.pdf