2021.06.16 フィリピン人採用外国人採用ノウハウ特定技能
日本における外国労働者の受け入れ制度と現状を徹底解説!
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近年、日本で少子高齢化が進んでおり、業界によって労働力不足が深刻になっています。このような状況を変えるため、日本政府は外国労働者の受け入れ制度の整備に取り組んでいます。
本記事では日本における外国人労働者の受け入れ制度と現状について、詳細を解説していきます。
これから外国労働者の雇用を考えている事業者の方、外国労働者の受け入れ制度について詳細を知りたい方は、ぜひ一読してみてください。
日本における外国労働者の受け入れ制度
2019年4月1日から、日本において「特定技能」と呼ばれる新しい在留資格が設けられました。それまでも在留資格は設けられていましたが、専門的な職業、高度な技術を要する仕事に限定されていたこともあり、日本国内で外国人が働くことはハードルが高い状態でした。
特定技能資格が設けられたことによって、これまでより外国労働者が日本で働きやすい状態になっています。
特定技能は「特定技能1号」と「特定技能2号」に分かれています。下記、特定技能1号・2号の概要になります。
特定技能1号
在留期間 | 5年 |
---|---|
日本語能力 | 日常会話レベル |
技能 | 業務を行えるレベル |
対象職種 | 介護業、ビルクリーニング業、素形材産業、産業機会製造業、電気・電子情報関連産業、建設業、造船・舶用業、自動車整備業、航空業、宿泊業、農業、漁業、飲食料品製造業、外食業産業 |
家族の帯同 | 不可 |
特定技能2号
在留期間 | 無期限 |
---|---|
日本語能力 | なし |
技能 | 熟練レベル |
対象業種 | 建設業、造船舶用工業 |
家族帯同 | 可能 |
現状、特定技能2号に関しては取得希望者が少ないということもあり、未実施の状態となっています。
特定技能1号を取得できれば、外国労働者が日本で最長5年間働くことが可能です。
特定技能1号の対象業種は、人手不足が深刻となっている業界が中心となっています。
「特定技能」と「技能実習」は異なる
特定技能と混同しやすいのが「技能実習」の在留資格です。特定技能資格が導入される前は、技能実習資格を利用して日本で働く外国労働者が多く見られました。
ただ、2019年に特定技能資格が導入されてからは、特定技能と技能実習のすみ分けが行われるようになっています。特定技能資格は「労働力の確保」、技能実習は「外国人労働者の研修」といった形です。
技能実習生に対する低賃金・長時間労働の強要が社会問題化したこともあり、現在は技能実習生の労働時間管理が一層厳しく求められています。
下記、技能実習資格の概要になります。
技能実習
在留期間 | 5~10年 |
---|---|
日本語能力 | なし |
技能 | 研修のため、ほとんど問われない |
対象職種 | 80種類 |
家族帯同 | 不可 |
技能実習は外国人への研修が目的になります。そのため、特定技能と異なり、技能や日本語レベルはほとんど問われません。
ただし、技能実習生は在留中に転職することができません。在留期間中、一度決まった仕事に継続して従事する必要があります。
技能実習を終えた後に、特定技能資格に移ることは可能です。技能実習で就労経験を積んでから、特定技能に移るケースが今後増えてくると予想されます。
技能実習の本来の目的は外国人労働者の実習であり、母国に帰った外国労働者が技能を活かして働けるようになることがゴールとされていました。特定技能資格の整備によって、実質的に外国人労働者が日本で働きやすくなったため、技能実習制度も「日本国内における労働力確保」を目的として利用されるケースが増えてくるかもしれません。
日本における外国労働者の受け入れの現状
日本における外国労働者の受け入れは、特定技能資格の整備によってこれまで以上に活発になっています。
ただ、外国労働者の受け入れにあたって各種問題も発生してきています。下記、発生している問題の一例です。
- 企業・事業主側の受け入れ態勢に不備がある
- 地域社会の理解が不足している
- 在留資格が悪用される
それぞれ詳細を確認していきましょう。
企業・事業主側の受け入れ態勢に不備がある
企業・事業主側で、外国労働者の受け入れ態勢が十分でないケースがあります。外国労働者からすると、日本の文化・生活習慣に慣れることは簡単ではありません。外国労働者が問題なく働けるよう、日本人従業員への教育や外国労働者の文化理解を徹底しておく必要があります。
また、外国労働者の日常生活の支援も、企業・事業主が行わなければなりません。住居の紹介や銀行口座の開設など、外国労働者が一人で行うには難しい手続きもあるので、企業・事業主が代行するケースもあります。
地域社会の理解が不足している
地域によっては、外国労働者に対する理解が進んでいないところもあります。実際に外国労働者は地域社会の中で暮らすことになるので、理解が進んでいない地域だと各種トラブルの要因になってしまいます。
外国労働者を受け入れる際は、事業所・工場周辺の住民に説明を行って、外国労働者の理解を深めてもらうことが大事です。地域のイベントやボランティアに外国労働者が参加して、地域住民との交流を深める場を設けるのも、理解を得るのに有効です。
在留資格が悪用される
特定技能、技能実習の資格を取得するには、いずれも審査を突破しなければいけません。以前と比べると、在留資格の取得が容易になったとはいえ、世界の国と比べると日本のビザ取得の難易度は高いです。
ただ、外国人労働者の中には「難民認定制度」や「偽装結婚」などを利用して、日本で在留資格を得ている労働者も少なからず存在します。このような労働者は正規の手続きでは在留資格を得られなかったケースが多いです。
非正規ルートで入国してきた一部の外国労働者が、地域住民とトラブルを起こしてしまうこともあります。不要なトラブルを避けるためにも、特定技能・技能実習でビザを取得した外国労働者を受け入れることをおすすめします。
外国労働者の受け入れ制度は整備されている!人手不足の解消に期待大!
特定技能資格の整備により、外国労働者の受け入れは以前よりも容易になっています。
現在、特定技能の対象業種は介護業、製造業など人手不足が顕著な業種に限られていますが、今後対象の業種が拡大する可能性も十分あります。
特定技能以外にも、技能実習制度によって外国人労働者を受け入れることも可能ですが、外国人労働者に長く活躍してもらいたいと思っている企業にとっては、特定技能がおすすめです。
外国労働者の受け入れ制度を活用して、自社の労働力不足の解消・事業拡大に繋げていきましょう。
株式会社ケイエスケイは、特定技能を持つ外国人労働者紹介事業を行っております。
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