2020.04.14 フィリピン人採用外国人採用ノウハウ
フィリピンのCADオペ事情
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フィリピンにはどんなCADオペ人材がいるの?
実はフィリピンではCADの注目度がすごく高く、CADオペの学校も大人気。ショッピンングモールの中に学校があるくらい人気なんです。学校は日本で言うところの教養講座や資格講座のような感じで、「大学でコンピュータープログラミングやインターネットテクノロジーを勉強して、さらにプラスアルファでCADオペを勉強する」。そんなスキルアップの仕方をしている人が多いですね。もちろん大学でCADを勉強した人もいますよ。
それにフィリピンは、日本だけではなくいろんな国にCADオペを輩出しています。フィリピンは国内のインフラをまだ整備している最中なので、CADオペという職業自体が必要とされているんですね。でもいい職につこうと思うと海外に出る傾向がある。海外雇用庁という海外で働く人材を輩出するための機関があるくらい、もともと海外志向が強いのがフィリピンです。しかも国内と海外の給与水準を考えると、どうしても海外へ足が向いてしまう。そのためにも、CADオペのスキルをブラッシュアップしている人たちがたくさんいるんです。
優秀なCADオペが育つ土壌を作る
現在当社はこうしたCADオペの学校と連携をとって人材を集めている最中です。大学でCAD専攻だっただけ、という人材ではなく、実践で活躍できる人材です。
実は当社、来年中に自社でフィリピンにCADオペの養成所を作る予定を立てています。その目的は、目先の1年、2年のビジネスのためにフィリピン人を利用するのではなく、「これから5年、10年計画で、今はまだ小さい子どもたちからCADオペレーターを育てていきたい」から。
まだ貧しい人たちも多いフィリピンで、CADの養成所を作り、スカラーシップ、インターンシップ制度を作っていければ、教育と就労の機会を同時に創出できます。企業には利益を追求するだけでなく、社会貢献も必要ですから、フィリピン人を活用する日本企業だけが潤うのではなく、フィリピンに還元できるWIN-WINの関係を構築できれば、もっと強いビジネスモデルが確立できるはずです。
日本語の能力は大丈夫?
彼らは日本に来るために日本語をしっかり勉強しています。日本に留学や技能実習で日本に来たことがある人も多いです。当社が紹介する人材の基準は、すでに日本語を勉強していて、ある程度日本語力はある。しかもJLPTと呼ばれる日本語能力試験でN2、N3というグレードの「日常会話の日本語が理解できる」人たちがほとんどです。
フィリピン人のCADオペはどんな場面で活躍するの?
CADと一言で言っても、建物、機械、内装、搬入路など、いろんな分野があります。建設会社はもちろん、自動車部品や電気部品、物流、倉庫、病院、検査機関などもCADオペが必要です。例えばMRI、CTスキャンなどの医療機器の搬入にも、CADオペは必須です。搬入口をきちんと確保しないと、精密機器がどこかにぶつかってしまうかもしれませんから。
今はまだフィリピン人のCADオペは少なく、大手商社やプラント会社など一部の企業で活躍しているのが現状です。でもこれからは大手企業だけでなく、CADオペに困っている中小企業にもきめ細やかにご紹介できる体制を整え、業界のスタンダードにしていきたいですね。目の前のプロジェクトだけではなく、「1年後に何人、5年後に何人必要」など、クライアントのプロジェクトにあわせて長期的に活躍するCADオペを育てていきたいと考えています。